第12回 11/18(木) 甲野善紀さん 「身体から起こす革命」

第12回 11/18(木)の講師は、武術研究者の甲野善紀さんです。

日本古来の武術・武道の実践的研究者として、40年以上のキャリアを持つ甲野さん。「ナンバ走り」をはじめとしたスポーツトレーニングの応用や、介護、教育、人間工学などの他分野での活躍も増えていらっしゃいます。
内田樹氏をはじめとして、知識人・文化人にも、多くの信望者がいるようです。

武術・武道に伝承されてきた身体知には、近代科学の枠組みでは説明しきれない重要な知のあり方が隠されているのかもしれません。

座学方式だけでなく、受講者の代表に相手役として舞台に上がっていただいて、甲野さんの技の一端をご披露していただく予定です。

第11回 11/16(火) 多川俊英さん 「興福寺1300年 祈りとこころ」

第11回 11/16(火)のお話は、興福寺の多川俊英貫主です。

興福寺は今年で創建1300年を迎えたそうです。藤原氏の氏寺として生まれた興福寺が藤原不比等の手で現在の地に移転した年をもって、創建とするとか。
創建時の興福寺は、東大寺や薬師寺といった大寺院とともに、天平文化の中核拠点として偉容を誇ったといわれます。
それから1300年。興福寺の歴史は、戦乱による焼失と再建の歴史でもありました。

20年前に41歳の若さで貫主に就任した多川氏は「天平の文化空間の再構成」をテーマにして大規模な境内整備事業の着手しています。
昨年、観客動員60万人を越え、空前の仏像ブームを引き起こした「阿修羅展」の企画を推進したのも、その大計画の一環だそうです。

興福寺1300年の栄枯盛衰・紆余曲折の歩みを概観し、そこで何が祈られ、どんな教えが学ばれたのか。そして、受け継がれた天平の名宝の真善美とは何か。

多川貫主が、1300年の祈りとこころを語ります。

第10回 11/11(木) リシャール・コラスさん 「グローバルワールドにおける日本~鎖国か開国か~」

第10回 11/11(木)の講師は、シャネル日本法人代表のリシャール・コラスさんです。

フランス生まれのモロッコ育ち、大学卒業と同時に来日して35年、文字通りグローバルな環境で生きてきたコラスさん。欧州と日本の間にあって、日本の魅力と欠点の両方に精通した知日派です。

中国、インドを代表とする新しいプレイヤーの台頭で、世界の政治・経済・文化の力学変動が起きている時代に、ややスタートに出遅れた観のある両地域(欧州、日本)は、どのように立ち居振る舞っていけばよいかという点について、強い問題意識を持っています。
残念ながら、両者とも精神的には内向きで、ともすれば保護貿易主義に振れそうな恐れ、なきにしもあらず。
日欧の架け橋を自認する立場から、変化に立ち向かうパートナーとしての日欧関係について、持論をお聞きできればと思います。

第9回 11/9(火) 川口淳一郎さん 「はやぶさと日本の宇宙開発」

第9回 11/9(火)の登場いただくのは、JAXAの「はやぶさ」開発プロジェクトマネジャーの川口淳一郎先生です。

「はやぶさ」帰還のニュースは、日本の宇宙開発の底力をわたし達に示してくれました。丸の内のJAXAで開催された「はやぶさ」カプセル展示イベントには、連日多くの方が見学に訪れた聞いています。

川口先生は、1955年生まれ、少年時代に見たアポロの月探査やバイキングの火星探査の偉業に感銘を受けて、宇宙工学研究の道を志したそうです。
「はやぶさ」開発ではプロジェクトマネジャーとして活躍をされました。
聞くところによれば、「はやぶさ」は7年間のプロジェクト期間の間に、絶体絶命の危機に何度も遭遇したとか。
ミッション成功の陰に隠されたご苦労と、今後の宇宙開発の展望を聞きたいと思います。


ドラッカー「再発見」の旅

慶應商学部の菊澤研宗先生が、ブログでドラッカーについて再三言及されている。
菊澤研宗のブログ ダブルKのブログ

実は、秋の夕学プレミアムagoraで、菊澤先生にドラッカーを講義してもらう。
菊澤研宗教授による【ドラッカー再発見】

ドイツ経営学の出身で、経営哲学学会の会長も務める菊澤先生が、なぜ「マネジメントの発明者」ドラッカーなのか、しかも「再発見」と銘打っている。
そこがこの講座の“キモ”である。

昨今のドラッカーブームは、凄まじいものがある。
「もしドラ」は100万部以上を売り上げたというし、ビジネス街の大書店には、ドラッカーコーナーが設置され、ずらりと著作が並んでいる。その中には、「なんちゃってドラッカー」とでも言うべき怪しげな本も混じっている。
茂木ブーム、勝間ブーム、池上ブームと続いた一連の「一本かぶり」現象が、ドラッカーブーム行きついた感がある。
ドラッカーがこの世を去って5年。いまが「神様」化の旬の季節なのかもしれない。

ブームの意図をあえて要約すれば次のようになるだろう。
「混迷の時期にこそ、マネジメントの発明者ドラッカーが説く原理原則を再確認しよう」
というものだ。
アマゾンでドラッカー本(本人著以外も含む)の売れ行きランキングをみると、
1位:「もしドラ」、2位:「マネジメント 基本と原則」、3位「ドラッカー365の金言」
という順番になっていた。さもありなんという印象である。

この講座は、上記のようなイメージに彩られたドラッカー像の「再発見」を企図するものである。
経営の原理原則を説くコンサルタントとしてのドラッカーではなく、経済社会のあり方と個の自律を謳い上げた思想家・哲学家としてドラッカーを読み解いていく。

ドラッカー29歳の処女作『経済人の終わり』(1939年)は、ヒットラー全盛期のドイツで暮らしていた若き日のドラッカーが抱いた、ファシズムへの強烈な危機感から生まれた。
「絶望した大衆が選び取った“魔法の杖”、不可能を可能にしてくれる劇薬、それがファシズムであり、その行く先には蜃気楼しかない」
ドラッカーは強い口調で、全体主義を攻撃しつつ、絶望した大衆に提示するべき「代替思想」を必死になって模索した。

彼が、何冊かの著作を通して創出した代替思想が、自由な経済社会であり、その主役としての企業であり、企業の論理と個の自律を統合するツールとしてのマネジメントであった。

「ドラッカーを読んだら、企業の社会的責任ついて書いてあって、ちょっとビックリ」という感想をよく聞くし、私もそう思ったが、よく調べてみると当たり前である。
彼は、よりよい社会はどうあるべきかを考え抜いた末に、その主役が企業経営であるべきだという結論に行き着いた。
ドラッカーの考えるマネジメントとは、経営のノウハウではなく、組織を通して社会をより良くするためのノウハウなのだ。企業に社会的責任があることは自明の理であろう。

ドラッカーブームの多くは、ドラッカーが辿り着いた結論だけを見ている。
この講座では、むしろ結論に行く着くまでの思想の変遷と熟成に目を向ける。
その思索の旅のガイドには、カント、ウェーバー、ポパーに精通し、哲学・経済学・経営学が交差する関連領域を専門とする菊澤先生が最適任に違いない。

ちなみに、この講座で取り上げるドラッカーの著作は次の三作である。
『経済人の終わり』 『産業人の未来』 『現代の経営』
先述の売上ランキングは、それぞれ52位、64位、12位となっている。
『現代の経営』は別としても、その他の二作品を読んだことがある読者は、ドラッカーファンの中でも少ないのではないだろうか。

ドラッカーは読んだことがないけれど、資本主義とは何か、自由とは何かを青臭く考え直してみたい人。
ドラッカーは大好きだけれど、昨今のブームには違和感を感じるという人。
もちろん「もしドラ」で、はじめてドラッカーを知ったという人も(上記をご承知という前提で)。

ドラッカー再発見の旅にご一緒しましょう!!